協会は、「災害に強いＬＰガス」を利用して「災害に強い街づくり」を進めていただくため、公共施設など地域の防災拠点となる施設への「地震防災対策助成金」制度を設けていますが、９月１日、災害対応バルクセットへの適用第１号となる「ショッピングプラザ・ハヤマステーション」（SHOPPING PLAZA HAYAMA STATION）が葉山町長柄の逗葉新道料金所近くにオープンしました。前日の８月31日に現地で行われた開所式では、運営主体である葉山町商工会から協会に感謝状が贈呈されました。

感謝状が葉山町商工会の栁新一郎会長から協会の関口淳也副会長に贈呈

協会に葉山商工会から感謝状

　ハヤマステーションは、神奈川県や全国商工連合会などの助成を受けつつ、南郷地区を中心とした共同店舗事業として建設構想が進められ、今年６月に共同店舗が完成してプレオープン。９月１日に、委託販売18店舗、生産者49名、それに地域スーパーやベーカリー、手作りジャム、コロッケ・牛肉などのテナント９店舗、計76の出店事業所でグランドオープンしました。
　店舗は鉄骨造り一部２階建てで、延べ床面積は883㎡。１階部分にはテナント9店舗と、共同販売のアンテナショップ、町民交流スペース、トイレなどがあります。駐車スペースは75台分を確保しています。

地域拠点・交流拠点・防災拠点の3機能目指す

　開所式には黒岩祐治知事や山梨崇仁葉山町長なども出席し、賑やかにテープカットが行われました。国会議員を代表しての甘利明氏の来賓あいさつもありました。
　今後、鉄道駅のない街・葉山町の地域拠点、葉山町内外との交流拠点として発展することが期待されています。また、災害時には防災拠点として機能することも想定されており、道路を挟んで向かい側にあるガソリンスタンドと災害協定を結ぶともに、ＬＰガスが災害に強いことに着眼し、災害対応バルクセットも導入されました。

地域拠点・交流拠点・防災拠点の3機能が期待されているハヤマステーションと、賑やかに行われたテープカット

980kgバルク貯槽、1,500ｗＬＰガス発電機を設置

　災害対応バルクセットは、バルク貯槽（980kg、縦型）、災害対応ユニット（ヒューズガス栓、可とう管ガス栓、発電用ホース）、ＬＰガス発電機（1,500w）、バルク残量管理システムからなり、店舗裏側に設置されています。
　ＬＰガスは、平時はテナントの業務用厨房などで利用されていますが、災害時には併せて災害対応ユニットを活用した炊き出しや発電も行い、避難者に食事や照明などを提供することになる見込みです。助成金は災害対応バルクセットのうち、災害対応ユニット工事とバルク残量管理工事に適用され、工事金額のほぼ半額を交付しました。

　

【地震防災対策に係る助成金の交付並びに寄贈に関する要綱】（概要）
●目的及び事業
　地震災害時における避難所等の機能の向上を推進することを目的として、神奈川県内の地方公共団体等に対して助成金を交付するとともに、寄贈を行う。
●対象施設
①小中学校等で、地震災害時に避難所として指定されている施設
②病院及び社会福祉施設等で給食設備を有するもの
③その他、公益社団法人神奈川県ＬＰガス協会会長が対象と認めた施設
●助成並びに寄贈の対象
①前条対象施設にＬＰガスを供給するための改修及び設置に要する費用の一部を助成する。
②前条対象施設に、ＬＰガス関連機器、器具、備品等を寄贈することが出来るものとする。
●対象経費及び補助の条件
①新たにＬＰガス供給をするための設備費、工事費、その他の安全設備に関する設置費及び燃焼器具に係わる経費
②他のエネルギーからＬＰガスに切り替えるための設置費等
③その他、会長が対象と認めた経費
④以上の経費の補助を受けようとするものは、補助対象施設のＬＰガス供給事業者を、神奈川県内のＬＰガス事業者とする。